谷川岳馬蹄形縦走(反時計回り)
[山域] 上信越 [CT] 14時間19分 [距離] 22.8km [登り] 2,856m [下り] 2,237m [日程] 日帰り
こんにちは。kara(@karalog2018)です。今回はようやく書けた!去年7月に歩いた憧れの谷川岳馬蹄形縦走のお話です。
「谷川岳馬蹄形縦走」を一応説明しておくと、「馬蹄形」の言葉の通り、「馬の蹄の形(U字形)」に谷川連峰の山々を縦走すること。時計回り、反時計回りとありますが、今回は反時計回りで白毛門から笠ヶ岳、朝日岳、七ッ小屋山、武能岳、茂倉岳、一ノ倉岳、谷川岳と8つの山を歩いてきました。
本来なら余裕をもって1泊2日、蓬(よもぎ)ヒュッテあたりに泊まるのが正解なのでしょうが、前々回の皇海山クラシックルートあたりから変なスイッチが入ってしまって、いつものhirooneさんと日帰りで歩いてきました。
コースの総距離は20kmを越え、累積標高(登り)も3000m近くと言うなんともハードな山行ですが、それに見合う素晴らしい景色が広がっていました!
03:36 AM 白毛門山頂
日の出前の静かな時間
これから向かう笠ヶ岳と朝日岳
白毛門山頂(標高1,720m)
と言うことでさっそく憧れの馬蹄形縦走、まずは1座目「白毛門」を登ります。
車を白毛門登山口の駐車場に停めて、日が昇る前の午前1時(と言うか日が変わったばかりの時間です)、ヘッデン頼りに登り始めます。なぜこんな早くに登り始めるのか?と言うと、コースタイム16時間くらいかかるんですよね。早出早着が基本!と言うことなので、早め早めに行動開始です。
白毛門登山口からの白毛門山頂は、ひたすら樹林帯の急登ですね。途中、松ノ木沢ノ頭、ジジ岩、ババ岩などポイントあるはずですが真っ暗でなにも見えやしない。
途中岩場、鎖場いくつかでてきますが、まだ1座目ですからね、あせらずじっくり登っていきましょう。
こんにちは。kara(@karalog2018)です。3か月ぶりのブログ更新です。今回はなんと!今年2月に登った白毛門のお話です。ブログ書くのが遅すぎて、逆に1週回ってちょうど良い。と言いますか(笑)。あと数か月もすれば雪山シーズン到来とな[…]
ここからはじめて歩くルート。白毛門から笠ヶ岳へ
朝日岳うしろから朝日が昇る(名前の由来はそれですかね?)
モルゲンロートな谷川岳
朝日に染まる白毛門
谷川岳~一ノ倉岳~茂倉岳~武能岳
ニッコウキスゲと谷川岳
04:41 AM 笠ヶ岳山頂
笠ヶ岳山頂から見た朝日岳
笠ヶ岳山頂で朝日を楽しむ
笠ヶ岳山頂(標高1,852.1m)
白毛門の次は、2座目となる笠ヶ岳です。白毛門からは一度大きく下って登り返します。せっかく登ったのに~な「山あるある」「縦走あるある」なのですが、ご安心ください。これからずっとこれですから。イヤでも慣れるしかありません。
繰り返しにはなりますが、まだまだ先は長いのです。あせらずじっくり進んで行きましょう。
そうそう、この白毛門~笠ヶ岳の稜線、馬蹄形縦走としては前半部・導入部にあたるのですが、みなさんにも是非気を付けて頂きたいことがありまして。と言うのも、
7月この時期はとにかく羽虫が多いです。
ヘッデンをつけているときは光に羽虫が寄ってくる。日が出てきた後も、耳やら口やら鼻やら目やら、穴と言う穴をめがけて羽虫が飛んでくる。ちょっと恐怖を感じるくらいの羽虫の攻撃でかなりげんなりしちゃいます。
虫よけスプレー、虫よけネットは必需品なので、忘れないようご注意ください。
なんだか悪いことばかり書いていますが、良いことももちろんあります。それは何と言っても「展望が良い」。白毛門山頂以降は展望が開けるので、U字の対岸にある谷川岳がなんともすばらしい。
また日が昇るのが笠ヶ岳、朝日岳のうしろからになるので、谷川岳がイイ感じに朝焼けするのです。時計回りに登るとこれは見れないと思うので、反時計回りの特権ですね。
笠ヶ岳から朝日岳へ
04:57 AM 笠ヶ岳避難小屋
一旦下ってまた登ります
巻機山(左奥)と笠ヶ岳(右)
白毛門と谷川岳
小烏帽子、大烏帽子と越えて行きます
烏帽子から見た赤城山
引き続き朝日岳を目指し進みましょう
アップダウンを繰り返しながらようやく朝日岳への最後の登り
05:55 AM 朝日岳山頂
朝日岳の山頂はとても広い!
朝日岳から見た烏帽子と笠ヶ岳。うしろには谷川連峰
こうして見ると、雪がところどころ残ってますね~
朝日ヶ原
朝日岳山頂(標高1,945.2m)
笠ヶ岳から朝日岳、朝日岳の山頂部は、前半一番の盛り上がりどころ。笠ヶ岳まではほぼ単調な登り一辺倒だったところが連なる烏帽子を越えていきます。
途中にはカマボコ、ドラム缶みたいな笠ヶ岳避難小屋も。アップダウンが多い道ではありますが、展望が楽しくすばらしい。
朝日のブーストがかかっていたこともありますが、ここの景色は最高ですね。とくに朝日岳山頂部にある朝日ヶ原や、山頂から見た今まで歩いてきた稜線の展望がたまらんのです。ここまででもう十分じゃないの?と言うくらいのものが見れちゃいました。
朝日ヶ原の楽しい木道歩き
どこまでも続きそうな木道ですね
朝日ヶ原の池塘と雪田
遠くに見えるのは越後三山かしら?
06:32 AM ジャンクションピーク
ジャンクションピーク(標高1,940m)
朝日岳山頂からは、まずは天国のような朝日ヶ原の木道歩き。雪田、池塘とまるで尾瀬のような景色がそこにはありました。朝日ヶ原途中には分岐地点もあり、直接朝日岳に登ることもできるようなのでいつかコチラも歩いてみたい。
そして朝日ヶ原を越えたら次に向かうのは「ジャンクションピーク」。その名の通り、群馬と新潟の県境にあるピークです。展望としては新潟県側、すこし遠くに越後三山が見えるのですが、なんと言っても見どころは、ドンと構える巻機山です。
通常ルートではないのですが、積雪期になるとこのジャンクションピークから越後烏帽子~大烏帽子山~檜倉山~柄沢山~米子頭山と峰々を歩き、巻機山まで行けるそうです。「上越国境縦走」と言うやつですね。1泊して歩くのが良さそうですが、ここはいつかは、と言うか必ず行きたい場所になりました。
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ジャンクションピークから清水峠へ。道は少々荒れています
馬蹄形、たしかにUの字になってますね~
巻機山へと続く上越国境。いつかは、必ず
清水峠のかわいい小屋が近づいてきた。うしろには七ツ小屋山と大源太山も
灌木の中を進み、いっきに下ってきました。写真は振り返ってのジャンクションピーク
鉄塔を越える
谷川岳を正面に見据えて。ちょうどUの字の真ん中くらいですかね
清水峠
清水峠白崩避難小屋
朝日岳、ジャンクションピークの次の山は七ッ小屋山と言うところ。ですがまずはその途中、笠ヶ岳山頂からも少し見えていたかわいい小屋のある清水峠に到着です。
ジャンクションピークからの道のりとしては少し道が荒れていて、且つ灌木で視界の悪い急坂と続くので、十分注意して下って行きましょう。
下り切ったらわたしはまったく気が付きませんでしたが「池の窪」と言う池塘群があるそうです。さらに進めば鉄塔がありくぐって先に進んで行くと、今回縦走で2つ目の避難小屋「清水峠白崩避難小屋」に到着です。
この清水峠には建物は2つあるのですが、笠ヶ岳からも見えたかわいい三角オレンジの建物は避難小屋でないそうで。どうやらJRの送電線監視所と言う場所らしく、「こっちじゃないんかい!」と思わず笑っちゃいました。
なにはともあれ1座目白毛門から2座目の笠ヶ岳、3座目朝日岳と3山登頂。ジャンクションピークから一気にくだったここ清水峠で、個人的には前半戦終了。この先からは後半戦。登りが続くのでしっかり休んで行きましょう。
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清水峠、小屋越しのジャンクションピークと今まで歩いてきた稜線
谷川岳カッコいい。しかしまだまだ先は長いのです
むしろここから本番みたいな?登り坂が続きます
09:02 AM 七ッ小屋山山頂
七ッ小屋山山頂(標高1,674.7m)
と言うことで、ここからは馬蹄形縦走の後半戦。まずは後半戦1座目となる七ッ小屋山です。清水峠からは笹の中をゆるやかに、でも地味にきつい登りを登っていきます。トータルだと4座目ですからね、この日は真夏かと言うくらい暑い一日だったので、このあたりから徐々にバテてきていました。
そうそう、七ッ小屋山からは今回は寄りませんでしたが「上越のマッターホルン」こと大源太山に行くことができます。さすがに馬蹄形縦走の中にいれるほど体力はありませんでしたが、コチラはいつか大源太キャニオンからぐるっと周回で登ってみたいですね。
あとそうですこれも言っておかないと。前半戦では羽虫に悩まされていましたが、後半戦、七ッ小屋山近辺からは羽虫をとんと見かけなくなって。逆によく見かけるようになったのがたくさんのトンボ。羽虫をトンボが食べているのかしら?
七ッ小屋山から見た谷川岳
七ッ小屋山から見た大源太山
ため息の出る稜線。カッコ良すぎ!
見通しの良い笹原が続く
09:49 AM 蓬ヒュッテ
蓬ヒュッテ(標高1,529m)
七ッ小屋山山頂から笹原広がる谷川岳方面は、言葉にできないくらいのすばらしい稜線。時間にして30分、すばらしい稜線歩きを楽しんでいると、ひょっこり蓬(よもぎ)ヒュッテがあらわれました。
七ッ小屋山からだとちょうど見えにくい場所にあるんですよね、「小屋どこにあるのだろう~?」と思っているとほんとうに突然あらわれるので、ちょっとビックリしちゃいましたよ。
蓬ヒュッテについては予約すれば食事もでるようです。時間に余裕がある方は、景色も最高なのでここで一泊とか乙な気がしますね(くわしくは蓬ヒュッテホームページをご覧ください)。
谷川馬蹄形中間地点の山小屋…
蓬ヒュッテと七ッ小屋山
蓬ヒュッテから武能岳へ
言葉にならない道が続く(疲れて言葉がでないと言うのもある)
武能岳ビクトリーロード
10:43 AM 武能岳山頂
武能岳山頂(標高1,759.6m)
蓬ヒュッテで休憩したら、5座目武能岳、いっきに登ってしまいましょう。相変わらずキツイ登りではありますが、振り向けばそこには癒しの絶景が。笹原がきれいな七ッ小屋山と、うしろには尖った大源太山、さらにうしろには巻機山と。右手を見てみれば今まで歩いてきた稜線。ジャンクションピークから朝日岳、烏帽子に笠ヶ岳、白毛門まで。ずいぶんと遠くまできたもんだ。あとひとふんばりです、がんばりましょう。
武能岳山頂まで登ってしまえば目の前には迫力の谷川岳。正確には右に茂倉岳、左に一ノ倉岳で谷川岳は更にその後ろになると思うのですが、ここからの景観も絶品ですね。まだ最後までご紹介できてはいませんが、個人的な「谷川岳馬蹄形縦走ベストスポット」は以下のとおりです。
- 朝日岳山頂からの展望
- 七ッ小屋山山頂からの展望
- 武能岳山頂からの展望
是非お見逃しないように!
武能岳の次は茂倉岳
武能岳山頂からは「また」大きく下ります(写真は下ったところからの武能岳)
武能岳から茂倉岳への尾根道。ここは本当にキツかった(涙)
茂倉岳途中から見た武能岳
左のピークは一ノ倉岳、右のピークが茂倉岳かな
茂倉岳山頂(標高1,977.9m)
馬蹄形縦走の6座目茂倉岳。ここは本当に、本当にキツかった。近年まれに見るキツさでした。武能岳からは(また!)大きくくだり、鞍部から一気に山頂まで登ります。なんどか「ここがピークか?!」と言うような場所があるのですが、それもまた違い、最後はもう本当に気力だけで登っていた気がします(苦笑)。
茂倉岳山頂から茂倉新道を少し進むと茂倉岳避難小屋もあるそうですが、今回はそこまで気が回りませんでした。いつもなら記念に、とか言って写真を撮りにいくのですが、山頂についただけでもう、おなか一杯でしたね(笑)。
茂倉岳からの展望。一ノ倉岳から谷川岳
谷川岳からオジカ沢ノ頭かな
一ノ倉岳山頂(標高1,974.1m)
茂倉岳からは7座目一ノ倉岳登ります。茂倉岳の急登でビビッていましたが、ここは良かった、ほぼほぼフラット。最後に少しだけ登りますが、全然問題ありません。
山頂にはこれまたカマボコ形、ドラム缶の避難小屋。何人くらい入れるのでしょうね。あまり入れなそうな気もするのであてにするのは危険かもしれません。
こんにちは。燃えるような紅葉が見たい。kara(@karalog2018)です。いつも谷川岳は、夏山なら西黒尾根から、冬山なら天神尾根からと決まったコースで登っています。今回は「紅葉の時期はマチガ沢スゴイことになって[…]
一ノ倉岳から見た谷川岳
谷川主脈の山々。次はコチラを歩いてみよう
茂倉岳(左)、一ノ倉岳(右)
コチラ側から谷川岳を見るのははじめてです
もう少しで谷川岳山頂!長い山行も終わりが近づく
オジカ沢の頭、俎グラ山稜
13:31 PM 谷川岳(オキの耳)
オキの耳から見たトマの耳
トマの耳から見たオキの耳
13:43 PM 谷川岳(トマの耳)
まだ下山がありました(苦笑)。天神尾根を下ります
谷川岳馬蹄形縦走ついに完了、ロープウェイで下山します
一ノ倉岳の次は、ついに最後です8座目谷川岳。道のりとしては一ノ倉岳からまずは、(また、またなんですよ!)大きく下る。それでもこれが最後と元気を振り絞って下ります。
「ノゾキ」という場所のある鞍部までくだってきたら、あとはひたすら登るだけ。一ノ倉岳側から登るのは初めてだったのですが、意外に岩が多い場所ですね。一歩いっぽ着実に。最後の最後でヘマしないように安全登山で進みましょう。
奥の院、オキの耳までくればこっちのものです。あとはいつもの慣れた道、トマの耳に行って、肩の小屋に寄って。最後は天神尾根をくだってロープウェイで下山。
谷川岳山頂からは途端に人が増えましたが、「おれはやってやったぜ」と肩で風を切りながら下山してやりました。とは言えロープウェイで下山している時点で完全に周回はしていないのですが(肩で風を切る資格なし)、まあ馬蹄形はU字ですからね。O字ではないのですよ。Uなのですよ!
っとまあなんとか最後まで歩ききれました。暑さ対策、虫対策、そもそももっと体力つけなきゃねと勉強になった山行でした。次は逆回りかな?紅葉の季節かな?それとも先に、主脈縦走ですかね~。
こんにちは。karaです。今回は前回の馬蹄形縦走に続き谷川岳縦走のお話です。第2弾となる今回は、上越国境稜線上に連なる山々を歩く「谷川岳主脈縦走」[…][…]
こんにちは。kara(@karalog2018)です。みんな大好き谷川岳。いつ訪れてもすばらしい景色を見せてくれるわたしも大好きなお山です。特に冬、雪の谷川岳は格別で。なんだかんだで毎年必ず登っています。この山行は2020年12月。雪山谷川[…]
またまたアップし忘れていたシリーズです。今回は7月に歩いていた谷川岳馬蹄形縦走。憧れだったコースです。天気にも恵…