厳冬期の唐松岳
[山域] 北アルプス [CT] 5時間17分 [距離] 9.2km [登り] 986m [下り] 979m [日程] 日帰り
こんにちは。kara(@karalog2018)です。今回は去年1月に登った北アルプス・唐松岳(からまつだけ)の山行です。唐松岳は日本百名山の五竜岳と白馬三山に挟まれた山。それを聞くだけでも「すばらしい景色が見れるのでしょう?」とお判りいただけると思うのですが、登ればさらに満足いただけること間違いなしの、わたしの「推し」のお山です。名前に「カラ」がはいっている、親近感があると言うのもあるのですが、登りはじめからこんなに展望の良い山もめずらしい。「百聞は一見に如かず」ですかね。それでは早速、いつもより写真多めでお届けします。
07:30 AM 八方ゴンドラリフト
ゴンドラアダムからアルペンクワッドリフト、グラートクワッドリフトと乗り継ぎます
リフトから見えた鹿島槍・五竜。もうすでに最高です
八方池山荘
と言うことで、おはようございます。朝7:00、白馬八方スキー場へと到着しました。メンバーはいつものhirooneさんですどうぞよろしく。今回も日帰りと言うことなので、始発のゴンドラ(8:00)に乗るべく早い時間からスタンバイ。唐松岳の登山開始地点はゴンドラ、リフトを乗り継いだ先の八方池山荘となるので、まずはスキー客に混じってチケット売り場に並びましょう。
今シーズンも同じかどうかはわかりませんが、ここで並ぶ際のポイントを2つほど。まずはひとつめ、「チケット購入の際に登山届の提出を求められるので、前もってチケット売り場横の登山届に記入をしましょう」。そしてふたつめは「複数人で来た場合はひとりはチケット売り場、もうひとりはゴンドラ乗り場の行列に並んでおきましょう」です。ひとつめの登山届に関しては自身で作成した登山届のコピーでも大丈夫、また「コンパスに登録しているよ」と伝えることでも大丈夫だったような記憶もありますが、待っている間は暇ですからね、書いておけば間違いないかと。
ちなみになぜそこをあえて説明しているのかと言いますと、「唐松岳はスタートダッシュが重要だから」。正確には「厳冬期日帰り唐松岳はスタートダッシュが重要だから」です。唐松岳、八方尾根をピストンする場合は最初と最後にゴンドラとリフトを使います。その始発の時間が朝8時、終電が15時10分となり、実質登山に使える時間は6時間弱。山と高原地図によれば、八方池山荘から唐松岳山頂をピストンする場合のコースタイムは7時間と35分。あれおかしいな?はまっていない。そうなんです「普通は日帰りで登る場所じゃない」。
一番ベストなのは「前日に八方池山荘に宿泊し、翌朝そこから登って下りる」なのは間違いないのですが、山小屋の予約ってなかなかうまくとれませんよね。かく言うわたしたちも、ぶっちゃけ「行きたい山リスト」と「天気の良い山」をマッチングして前日くらいに予定が確定する人たちなので、前もって予約がしづらいのです。まあそれとあわせてまだまだコロナ禍、山小屋の予約もしづらいってのもありますね(争奪戦です)。「いけなければキャンセルすればいいじゃない」と言うのもひとつの解なのですが、なにか山小屋に迷惑をかけていそうで、なかなかそれもできない気の小さいオジサンふたりなのです。
すでに絶景の八方尾根
八方尾根から見た鹿島槍ヶ岳(左)、五竜岳(右)
唐松岳から不帰キレットを越えて、白馬三山へと続く稜線が目の前に
八方池からは下ノ樺、上ノ樺、扇雪渓、丸山と越えて、唐松岳山頂を目指します
ですが風がとっても強い!
目の前は丸山かしら?ずっとず~っとひたすら登り
ギザギザ。唐松岳から不帰キレット
トレースついていない場所は足がずっぽりハマります(笑)
丸山を越えて。あとひとつピークを越えれば唐松岳山頂!
丸山以降はヤセ尾根が続くので十分ご注意を
ここを登ればあと少しです!
ドーンと目の前に唐松岳山頂
山頂その前に、すこし時間があるので頂上山荘に寄り道です
唐松岳頂上山荘
っとまあ話題が少しずれましたが、上記理由で今回も「日帰り」。わたしたちは早めに八方尾根スキー場に到着したことが功を成し、9時ちょうどに八方池山荘を出発することができました(スタートダッシュ成功)。とは言え「コースタイムが足りない問題」はそのままなので、下山にかかる時間を過去の経験から2時間として(山と高原地図では3時間15分)、またリフト最終15時10分も加味して、「13時になったら山頂についていなくとも下山する」と言うルールで登り始めました。
八方池山荘からは遮るもののない八方尾根をケルンに沿ってひたすら唐松岳に向かって登ります。まず最初に目指すのは八方山山頂にある八方山ケルン(石神井ケルン)。急ぎたい気持ちはありますが、後半もずっと登りなのでペースを上げ過ぎず、左手に見えるそれはすばらしい鹿島槍ヶ岳と五竜岳を堪能しながら登っていきましょう。
そしてお次は第2ケルンの息(やすむ)ケルン。ここは広い平らな場所で、目の前には唐松岳から続く不帰キレット、そして白馬三山へと続く稜線が一望できます。手前にはトイレもありますが、冬季閉鎖中なんじゃなかろうか(確認していません)。3つ目のケルンは八方ケルン。人の顔に見えるアイツです(笑)。この八方ケルンからはまた登りがはじまり、また風が段々と強くなってきたところ。オーバーグローブ、バラクラバ、ゴーグルのフル装備でも寒いくらいの風が吹いておりました。
4つ目のケルンなはずなのですが、名前は混乱しますね、第3ケルン。コチラのケルンは八方池のそばに立っています。八方池はこの時期は一面真っ白。無雪期は八方池から白馬三山リフレクションが見れるそうです。八方池からは段々と登りがしんどくなってくるところ。登った~!と思ったら次のピークが、というところで、ダケカンパの林の下ノ樺~上ノ樺を越えて、扇雪渓、丸山と登っていきます。丸山山頂には最後のケルン、その名もまんま「丸山ケルン」が立っていますよ。
丸山からはケルンはもうありません。唐松岳山頂に向かって細尾根登って先へと進みます。この日はとくに風が強かったのもあるのですが、ピッケル等でしっかり耐風姿勢とりましょう(落ちないように十分ご注意ください)。ちなみにわたしの所感ではありますが、唐松岳はストック&スノーシューよりはピッケル&アイゼンの方が、急登が続くのでおすすめです。
そして丸山、細尾根を越えれば残すは山頂!なのですが、ちょっと今回は時間に余裕ができてきたので唐松岳頂上山荘にお邪魔してみました。頂上山荘は冬期閉鎖中ではあったのですが、風よけには十分ですね。山頂はちょっと狭いのでここでご飯休憩とさせていただきました。
頂上山荘から唐松岳山頂へ
風が強いからかあまり雪はついていませんね
唐松岳からは剣岳が見えるのです!!!
12:29 AM 唐松岳山頂
↑あたらしい方の山頂標識。↓古い方の山頂標識
唐松岳山頂(標高2,696m)
12時09分、頂上山荘を出発です。残すは唐松岳山頂のみ。コースタイムは20分、実際かかったのも20分。大分登ってきておりますが、最後の登りがんばりましょう。山頂についたのならそこは楽園。けして広い山頂ではなくなかなかゆっくりしずらい場所ではありますが、360℃、北アルプスの名峰を見渡せるパノラマ展望台、是非ともご堪能くださいな。わたしのおすすめはここから見る剱岳。望遠レンズ持っている方は是非ズームして撮ってみてほしい!
山頂についたら雪だるま。唐松岳にも納品完了!
って風が強すぎて落下してしまった(笑)
唐松岳山頂こんな感じです
12:35 AM 唐松岳山頂から下山開始
八方尾根をくだりましょう
くだりは本当に早いのです
下の方まで良く見えますね。あそこまで下っていくのかと
雪だるま、鹿島槍ヶ岳、五竜岳をバックに1枚
八方池山荘が見えてきました!
14:19 PM 八方池山荘
唐松岳の雪だるま
予定時刻前に唐松岳山頂つくことできました。そしてお決まりですね、今回も唐松岳に雪だるまを納品。ちなみにわたしのささやかな野望は、このブログを通じて「山の名前 雪だるま」(例:「唐松岳 雪だるま」)でGoogle検索をハックすること。ようは検索結果1ページ目にわたしのブログが表示されること。まだまだ先は長い道のりですが、いつかできたらおもしろいですよね(そんなキーワードで検索する稀有な人はいまのところわたしひとりでしょうが(笑))。
最後にどうしようもない話してしまいましたが(汗)、山頂から八方池山荘までのコースタイムも書いておきますね。参考になればと。
冬の唐松岳はやっぱり最高でした
はい、と言うことで無事に厳冬期・唐松岳日帰りできました。コンディションによるので「絶対日帰りがおすすめです!」とは言いません。泊まれるなら是非とも八方池山荘お泊りください。その方が無理がなく、また朝日もしくは夕日に染まったすばらしい白馬三山や鹿島槍、五竜岳見ることできますから。とは言え予約取れないよ!って方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は、ピークは目指さず途中のケルンまでと言うのはいかがでしょうか。八方池まででも十分絶景ですし、時間があまったならスキー・スノボと楽しめますから!
わたくし"kara"と申します。名前に"カラ"がついているだけに、"唐松岳"にはとても親近感を感じておりまして。そん…