常念岳(じょうねんだけ)
[山域] 北アルプス [CT] 8時間35分 [距離] 13.2km [登り] 1511m [下り] 1514m [日程] 日帰り
こんにちは。kara(@karalog2018)です。山々の紅葉が徐々にピークを越え、晩秋を迎える頃となりますが、ちょうど1ヶ月前、9月・常念岳日帰りのお話です。コースは3回目になりますか、一ノ沢からのピストンです。天候は前半ガスガスで、前回の燕岳と同じ結末なのか?と一瞬不安がよぎりましたが、常念乗越をすぎたあたりから青空が見えはじめ。いや、やはり青空気持ちが良いです。曇りの日や雨、雪もダメと言うことはありませんが、やはり晴れは格別です。青い空と北アルプス。いや眼福、眼福でした!
霧雨の一ノ沢
時刻は6時をすぎた頃。天気予報によると徐々に天気が回復してくると言うことなので、曇りの中をやって来ました。常念岳自体は2年ぶり。前回は三股から蝶ヶ岳・常念岳を日帰りで周回。ここは日帰りでやるものではないですね。1日のコースタイムが長いのはもちろんですが、せっかくの北アルプス、泊まって味わうのがベストです。とは言いつつも、諸事情があって今回も残念ながら日帰り登山。コースは三股からではなく、一番山頂に近い一ノ沢からのピストンとなりました。
山ノ神
蛙飛び込むなんとやら
シダ、恐竜が出てきそうな雰囲気
烏帽子沢
すべらないように、丸太橋
沢を渡る
一ノ沢登山口からのコースは、名前の通り「沢」沿いを登ります(一ノ沢と烏帽子沢ですかね)。はじめは沢沿いの樹林帯を緩やかに登り、山の神、古池、王滝ベンチと越え、何度か沢を渡ります。この日の前日は大雨だったので、沢の水が多かった。あまりに増水していたら撤退もやむなしと考えていましたが、危険箇所なく無事に先まで行けました。
最終水場
第1ベンチ
第2ベンチ
第3ベンチ
2つ目の第3ベンチの標識
胸突八丁
一ノ沢のコースは胸突八丁からが本番です。前半の沢沿いの道が楽ちんなので、ペースをあげすぎないよう気をつけましょう。ちなみに話は少し変わりますが、この日の一ノ沢の道は落とし物が多かったです。タオルに帽子にペットボトル(ペットボトルはほぼ飲んでいない物がスタート地点近くに落ちていました。落とした人、あとが大変そうです)、なぜかTOHOシネマズ?マイレージカードのようなものまで。落としたものをどうすれば良いのかいつも対応に困ってしまうのですが、下山後Twitterで皆さんに聞いてみました。ご協力下さった方、本当にありがとうございました。
山で落とし物を見つけた場合、みなさんはどうしていますか?またどうされたらうれしいですか?状況によって対応違うかもしれませんが、教えてくれたらうれしいです🙇♂️
— kara (@karalog2018) September 19, 2020
青空と常念岳
ちなみにわたしとhiroone(今回も一緒です)の今まで山で落としたものは、
- パタゴニア R1プルオーバー(黒)
- カシオ プロトレック
この2つ。山のモノって安くないですからね。落としたとわかった時はショックでした。他にも「落としもの」の話で言うと、「なんでこんな物が落ちているの?」と言うのもありますよね。ソールとかサンダルはわかるのですが、登山靴そのものだったりTシャツだったり。途中で脱いで行ってるのかな?と思うくらい道すがらモノが落ちている時もありました(落とした人にとっては死活問題なのでしょうが、ちょっと笑ってしまいます)。
常念乗越
写真は進んで常念乗越。キツい胸突八丁を登りきった先にある乗越です。ここから一気に晴れました。いやもう本当に一気に「晴れました」。視界・展望と言う点ではそれは見事な常念岳と、大天井岳に続く横通岳。正面には常念小屋と、さらに先には槍ヶ岳まで。太陽も燦々と輝いていますし、青が何よりすばらしい。晴れていると気分も良くなるものです。これを見れただけでも感謝です。
アザミ
ヤマハッカ
シラネセンキュウ
ヤマシロギクかな?
ミヤマアキノキリンソウ
ハバヤマボクチ
タマゴタケ?
常念岳に咲く花々
コチラは常念岳に咲く花々。アザミ、ハバヤマボクチはところどころに咲いていました。他にはヤマハッカやシラネセンキュウ。山のお花の時期は終わりでしょうか、これから寒くなりますからね。そうそう、キノコもいくつかありました。一番毒々しい、目を引いたものがタマゴタケ(おそらくタマゴタケでしょう、と言う確証がまだもてないものなのですが・・・)。調べたらこんなにも毒々しいのに食べれるのですね、タマゴタケって。
山頂へ。ふりかえれば横通岳。
常念乗越でひと休みしたら、常念岳山頂へ向かいます。ここからは先ほどのミスティな樹林帯からはうって変わって、カラッと晴れた岩稜帯。ひたすら山頂を目指して登ります。これと言った目印がないので疲れるかもしれませんが、うしろを振り返ればそれは見事な横通岳。登って行けば、名前の由来となった東天井岳や大天井岳に繋がる西面のトラバース道や、大天井岳そのものが見えてきますよ。
常念岳山頂(標高2,857m)
常念山脈の主峰。日本百名山。信州百名山にも選ばれていますね。安曇野のシンボルと言われる常念岳、山頂到着です。この日は本当に空が青くて、遮るものがなにもない。南西から西にかけては穂高岳から槍ヶ岳まで(1枚目)。先ほどと少し被りますが南西から南にかけては穂高岳や上高地、蝶ヶ岳まで(2枚目)。北西から北にかけては槍ヶ岳から裏銀座、大天井、横岳までと(3枚目)、まるっと北アルプスの山々見えました(眼福です)。
常念岳から見る北アルプスの山々
中岳、大喰岳、槍ヶ岳
右から穂高岳、上高地、霞沢岳。奥には乗鞍岳も
蝶槍、蝶ヶ岳へと続く稜線
大天井岳と裏銀座の山々(鷲羽岳、水晶岳など)
大天井岳と横通岳。うしろには立山、剱岳まで
前常念
コチラは常念岳の東。前常念岳方面です。見事に雲海に埋もれていますが、あの下に三股登山口がありますね。前常念岳は一度登ったことがあるだけですが、大きな岩がゴロゴロあって、かなり難儀した記憶があります(正確には登ったと言いますか、三股から蝶ヶ岳・常念岳の下山時、「下り」で使いました)。次行く時は「登って」みたいと思います。
再び常念岳山頂。うしろには槍ヶ岳、大キレットも見える
常念小屋、常念乗越を見下ろす。テントが増えてきました。
再び、常念小屋・常念乗越
横通岳、大天井岳。上からなら奥に立山、剱岳と、絶景を見ながら山頂から下山。再び常念小屋のある常念乗越にやってきました。乗越から下は樹林帯に入るので、1ミリも逃さないよう絶景を目に焼き付けます。本当、ここで一泊して、横通岳にも登ってみたい。なんなら大天井岳までも行ってみたい(そう言うことを言い出すと、燕岳、餓鬼岳まで行ってみたいや、槍ヶ岳まで行ってみたい、になっちゃうんですけどね)。
一ノ沢登山口
胸突八丁、沢を下って、一ノ沢登山口へと下山です。胸突八丁さえ越えれば、沢を渡る時に気を付けるくらいで、そこまで危険箇所はありません(油断大敵ではあります)。CTは山と高原地図では乗越から登山口まで3時間くらいとなりますが、わたしたちはこの日2時間程度で下りてきました。常念岳・一ノ沢のコースは全体的にコースタイムが甘め?な気がします。CT10時間くらいのところを休憩入れて8時間30分くらいで行けちゃいました。テント装備基準だからか、それともコロナ禍で出かけられず体力が落ちてきていたところが復調してきたのか。後者ならばうれしい限り(どっちもありそうですね)。
大っきいな、常念岳
常念岳を一言でと言われたら、わたしは「大っきい」と言い表します。常念乗越からの姿や蝶槍、その先からのお姿を見ても、尖りすぎず、平らすぎず。細長いわけでも、丸すぎるわけでもない。どこからどう見てもきれいな形の「山」になる。ただ「山」と言うだけではなくスケールが大きい。威厳がある、「威風堂々」ですかね。わたしは語彙力がないので「大っきい」ですがw。「大っきい山」常念岳、最高でした。次は縦走してみたいですね〜。
今回使用したカメラとレンズ