南アルプス・塩見岳
[山域] 南アルプス [CT] 12時間51分 [距離] 28.5km [登り] 1995m [下り] 1988m [日程] 日帰り
本日6月27日、気象庁から「関東甲信地方、東海地方、九州南部が梅雨明けしたとみられる」と発表がありましたね。なんでも関東甲信としては過去最速の梅雨明けだとか。山ヤとしてはうれしい反面、水不足とか電力不足とか、いろいろきっとあるのでしょうね。難しいことは一旦棚上げし、今日は今日とてお山の話。今回は去年7月に登った南アルプスは塩見岳のお話です。南アルプスってどの山も山深いところにある、登山口までのアクセスが長い(遠い)イメージがあるのですが、ここ塩見岳もご多分に漏れず。本来ならテントや小屋泊で行くのがおすすめの山みたいなのですが、日帰りでちょっと行ってみようとhirooneさんと2人で登ってきました。
三伏峠小屋まであと200歩!
鳥倉ルートから「日本一高いと言われる峠」三伏峠小屋へ
名乗りが遅れてしまいましたね。わたくしkara(@karalog2018)と申します。今回は冒頭にもお話しましたが、南アルプスは塩見岳の山行です。塩見岳は登山口いくつかありますが、はじめてと言うこともありいちばんメジャーな鳥倉ルートを選択しました。メジャーといってもさすが山深い南アルプス。コースタイムはなんと15時間30分のロングコース。日帰り予定なので早め早めが吉ですな!ということでスタート3時を予定していたのですが、まさかまさかの高速渋滞。結局3時間遅れの6時ちょい前からのスタートとなりました(下山する時間を決めて、行けるとこまで行ってみようと)。鳥倉ルートははじめは長く単調な車道歩き。行きはまだ良いのですが、帰りは正直うんざりします。50分くらいですかね、長い車道歩きが終わればようやく鳥倉の登山口。ここからが本格登山のスタートとなります。まず目指すは「日本一高いと言われる」三伏峠(さんぷくとうげ)。Googleで検索すると日本一の峠では大弛峠(おおだるみとおげ、金峰山や国師ヶ岳の登山口ですね)がひっかかるのですが、こちらも「車で通れる」など前提がついているので、みんな「自称」なのでしょう(笑)。この三伏峠までの道のりは一番はじめのスタートから数えると3時間50分のコースタイムで、深い深い樹林帯の登りです。途中1/10ごとに刻んだ標識があるのでそれを目安に進んで行きましょう。
三伏山山頂から。小河内岳(左)と三伏峠小屋(右)も見える。
三伏山(標高2,615m)
三伏峠小屋の次は、三伏山(さんぷくやま)です。小屋から三伏山までの途中、塩見岳の展望台と言われる烏帽子岳に向かう分岐がありますが、そちらに進むと塩見岳とは別の日本百名山、荒川岳に行ってしまいます(行くと言ってもかなり遠いですが、、)。そちらもいつかは行きたい山なのですが、今回は浮気せずに塩見へと向かいましょう。三伏山からは先ほどの樹林帯とはうって変わって、視界が一気に開けます。これから目指す本谷山と塩見岳が丸見えですよ。ちなみに今回の塩見岳、コースタイム15時間30分とお伝えしましたが、個人的には登りは次の3つに分けられるかと。1つ目はスタート地点の鳥倉からさきほどの三伏峠小屋までの3時間50分と、2つ目は三伏峠小屋から三伏山、本谷山と越えてたどり着く塩見岳ふもとの塩見小屋。こちらはコースタイム3時間20分。最後は塩見小屋から塩見岳山頂ですね、コースタイムは1時間と20分と。なにが言いたいのかと言うと、まだまだ登りは序盤戦。1/3終わったくらい、半分も行きません。体力温存しながらね、じっくり確実に歩いて行きましょう。
のぞき岩
さきほどの読めない看板(権右衛門沢源頭かな?)からは急登がはじまります。
塩見小屋
11:11 AM。登り第2ポイントの塩見小屋に到着です。さきほどの三伏山からは一旦くだって再び樹林帯へと入ります。一番下のコルまで下りたらのぞき岩を越えて本谷山へ。本谷山山頂は展望あまりありませんが、本谷山から下る箇所では南アルプスの名峰を見ることができますよ。本谷山を下り切れば、そこからは平坦な道が長く続きます。平坦な道だと足が速くなりがちですが、ここでは焦らず体力回復することをおすすめします。と言うのも、方言バリバリの読めない看板が見えてきたら(権右衛門沢源頭という場所でしょうか)そこから塩見小屋までは急登続き。塩見小屋から山頂も恐ろしい急登が続くので、自分のペースでゆっくり歩きましょう。塩見小屋手前からはようやく森林限界を越え、目の前にドドン!と塩見岳のお姿が。一見双耳峰、ネコ耳に見えますが(実際西峰、東峰の山なのですが)、手前はピークではなく天狗岩ですかね。
塩見小屋から塩見岳山頂へ
登り切ったと思ったら。まだでした。そびえたつ山頂。
12:38 PM。塩見岳山頂(西峰と東峰)
塩見岳山頂(西峰 標高3047.3m、東峰 標高3,052m)
塩見小屋からは第3のポイント、塩見岳山頂まで登ります。コースタイムは今までの3時間オーバーとは異なり1時間と20分。なのですが。まあこの1時間20分がキツイことキツイこと。360℃絶景、これは保証します。ですが登りがエグイです。なんとか登り切った~と思ったらそこは天狗岩。天狗岩越えてからは落石注意な岩場の急登。自身もヘルメットなど用意し気を付けた方が良いのですが、それよりも下に岩を落とさないよう細心の注意が必要です。登りはまだいいのかもしれませんが、疲れきったあとの下山時はとくにヤバイ。繰り返しますが細心の注意を払ってここ通りましょう。岩場の急登を登り切れば、あとはビクトリーロード、塩見岳西峰への最後の登り。山頂からももちろん見えますが、間ノ岳、北岳、農鳥岳(白根三山・白峰三山)につづく見事な稜線や振り返っての荒川岳、今まで来た稜線など思う存分見てやってください(笑)。西峰につけば、東峰もすぐそこ。普通の日帰り登山なら行って帰ってができちゃうコースタイム8時間30分、ついに完了、おつかれ山でした!
蝙蝠岳(こうもりだけ)へと続く稜線
東峰から西峰へ
下りのコースタイムは7時間、焦らずじっくり下山しましょう。
いつか歩くぞ荒川三山。
迫力満点の塩見岳山頂
塩見岳、下山
登ったら下りる。これあたりまえ。8時間30分の登り完了!なんて言ってみましたが、今回のコースはピストンです。そう、来た道を戻る「ピストン」なのです。くだりのコースタイムは、7時間。これもどこぞの山なら登って下りてができちゃいますね。ついでに言わないようにしていましたけど2000m近くこれからおります。北アルプスとかの山でもおりるとしても1000m~1500mくらいですかね、山2つ分くらいこれからおります。さらに本谷山付近には1時間くらい「平坦な道」があるとお話しましたが、平坦な道って、登りもくだりも良くも悪くも「変わらない」んですよね(コースタイムはなかなか短縮できません)。まあぐちぐちいっても始まらない。日が暮れる前に下山しなきゃと。まずは落石に注意しながら急坂を下り、塩見小屋に到着です(13:53 PM)。
三伏山から見た本谷山と塩見岳
達成感が半端ない、南アルプス・塩見岳
18:33 PM。鳥倉の駐車場に無事下山。日の入りは7月は19時くらいなので、ほんとうにギリギリでした、この山行。にしても本当、最後の鳥倉の林道歩きは蛇足です。登山口に何台か自転車があって、行きは「はて?」なんて思ってましたが下ってみたら「なるほどなと」。みなさん賢い。頭いい。南アルプスはこういった不便も含めて南アルプス!って感じなのですが(わたしの中では)、楽できるならしたいですもんね。とくに車道歩きですし、景色もないですし。とまあ最後にぐちぐちと言っちゃってますが、総じて塩見岳、すばらしかった!はじめのまさかの深夜高速渋滞には参りましたがなんとか日帰りできましたし、天気も最後までもってくれたし。言うことなしです完璧ですね!次は荒川岳かな?どこにしようかな~?南アルプスハマっちゃいますね~(笑)。
去年7月に日帰りで登った南アルプス・塩見岳のお話です。ロングコースではありましたが、達成感半端ない山行でした!詳細…
今回使用したカメラとレンズ
SONY ソニー Cyber-shot DSC-RX100M6