- 1 南八ヶ岳縦走
- 2 はじまりは美濃戸、南沢から
- 3 行者小屋から見る、赤岳・中岳・阿弥陀岳
- 4 文三郎尾根から赤岳へ
- 5 中岳と阿弥陀岳
- 6 北八ヶ岳へと続く稜線
- 7 権現岳・編笠山
- 8 赤岳を登る、登る
- 9 八ヶ岳最高峰・赤岳山頂(標高2,899.4m)
- 10 赤岳山頂と南アルプス
- 11 赤岳から横岳・硫黄岳へと続く稜線。惚れ惚れします。
- 12 横岳・赤岳・赤岳天望荘
- 13 赤岳天望荘(”展”望荘ではありません)
- 14 横岳へ
- 15 赤岳・中岳・阿弥陀岳
- 16 横岳主峰・奥ノ院山頂(標高2,829m)
- 17 実はカッコいい山、横岳
- 18 横岳を振り返り見る
- 19 硫黄岳
- 20 7つのケルンに導かれ
- 21 硫黄岳・爆裂火口
- 22 信州百山・硫黄岳山頂(標高2,760m)
- 23 硫黄岳を振り返り見る
- 24 赤岳鉱泉、北沢から美濃戸口へと
- 25 美濃戸山荘
- 26 やはり、すばらしき山「八ヶ岳」
- 27 今回使用したカメラとレンズ
南八ヶ岳縦走
[山域] 八ヶ岳 [CT] 09:36 [距離] 16.8 km [登り] 1,503 m [下り] 1,499 m [日程] 日帰り
こんにちは。kara(@karalog2018)です。今回は少し趣向を変えて、以前登った南八ヶ岳をご紹介したいと思います。南八ヶ岳なので夏沢峠より南側。山で言えば硫黄岳・横岳・赤岳・権現岳・編笠山などが含まれますね。深田久弥さんが選定した「日本百名山」の「八ヶ岳」もコチラ南八ヶ岳を差すのだとか。2020年は中央アルプス、南アルプスなど行けない場所も多いので、以前にも増して八ヶ岳は人気のスポットになりそうです。と言うことで、今回は事前の予習になりますか。南八ヶ岳の思い出、振り返ってみました。
はじまりは美濃戸、南沢から
この日は美濃戸山荘からスタートしました。いつもですが、美濃戸口・八ヶ岳山荘から美濃戸山荘への道は狭く荒れているので、車で行くとドキドキします。車高が低い車で行った日には底をするんじゃないかと気が気でなりませんし、対向車が来てもうまくすり抜けられるかとコチラも気が気でなりません。とは言えここを歩くと往復2時間。歩くのイヤだ、時短しましょうと毎回ドキドキすること選んでいます。美濃戸山荘からは美濃戸中山の北を行くか、南を行くか。北沢・南沢のコースを選ぶことになります。この日はいつもと同じ、南沢のコースを選択。南沢は前半は苔むした樹林帯を登り、登り始めから1時間30分たった頃でしょうか、白河原に到着し河原歩きに切り替わります。
行者小屋から見る、赤岳・中岳・阿弥陀岳
河原を歩いて30分。行者小屋へと到着しました。この日は平日と言うこともあったのか、ほとんど人の姿は見かけません。上の写真は行者小屋から見た赤岳(左)・中岳(中央)・阿弥陀岳(右)。中岳・阿弥陀岳は今回は登りませんが、今から赤岳、あの高さまで登ります。
文三郎尾根から赤岳へ
行者小屋から赤岳を登る道はいくつかあります。まずは今回登った文三郎尾根。マムートの階段が続く急登です。お次は地蔵尾根。クサリ、ハシゴのある岩尾根の急登になりますね。最後は先ほどご紹介した阿弥陀岳・中岳を登る方が使うコースですね。中岳のコル経由の道になります。いずれにしても、急登なので、しっかり準備して登りましょう。
中岳と阿弥陀岳
文三郎尾根から見えた、中岳と阿弥陀岳。今回は登りませんが、すばらしい景観です。
北八ヶ岳へと続く稜線
コチラも文三郎尾根から見えた景観です。横岳から硫黄岳、その後ろには北八ヶ岳の天狗岳、さらには諏訪富士、蓼科山まで一望できています。
権現岳・編笠山
コチラは南側。キレット小屋を越えて、旭岳、権現岳と続きます。権現岳からは三ツ頭、編笠山にも行けますね。さらにその後ろにはうっすらと南アルプス。鳳凰三山、白峰三山、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳あたりでしょうか。憧れますね。
八ヶ岳・竜頭峰分岐
赤岳ビクトリーロード、最後の階段
赤岳を登る、登る
文三郎尾根を登りきり、中岳との分岐を越えてからは岩稜帯を登ります。気をつけましょう。竜頭峰分岐を越えれば赤岳山頂まではあと少し。大きな岩をえいやッと登り、ハシゴを登る。赤岳ビクトリーロードになりますね。
八ヶ岳最高峰・赤岳山頂(標高2,899.4m)
日本百名山・新日本百名山・山梨百名山・信州百山・一等三角点百名山と、様々な百名山に選ばれている名峰・赤岳。山好きならだれもが一度は憧れ、そして訪れることになる場所、と言っても過言ではないでしょう。山頂は北峰、南峰と分かれており、北峰には赤岳頂上山荘が。南峰には赤嶽神社と一等三角点、山頂標識とあります。
赤岳山頂と南アルプス
赤岳から横岳・硫黄岳へと続く稜線。惚れ惚れします。
赤岳からはいくつかの道が続きます。先ほど通った竜頭峰からは、牛首山・美し森へと至る真教寺尾根と、キレット経由で権現岳へと至る稜線。赤岳頂上山荘からは、県界尾根が続きます。今回わたしたちが選んだのは、上の写真の道。赤岳から北、横岳・硫黄岳へと続く稜線です。
横岳・赤岳・赤岳天望荘
1枚目。横岳と東に伸びる杣添(そまぞえ)尾根。2枚目は北側からの赤岳ですね。そして3枚目、1枚目と同じく横岳です。右手前にあるのは赤岳天望荘。左後ろには硫黄岳も入っています。この赤岳から赤岳天望荘までの展望は、この山行で一番好きになった景色です。
赤岳天望荘(”展”望荘ではありません)
赤岳天望荘。ステキな名前ですね。わたしが今一番泊まってみたい山小屋です。ここに泊まって朝焼けや夕焼けの赤岳、それこそ本当に日の光で赤くなった赤岳を一度は見てみたいものです。そしていつも気になる世界のヤマザキパン。本当であれば後ろには富士の山が見えるのですが、この日は少しご機嫌斜め。雲に隠れていましたよ。
日ノ岳、ルンゼ状の一枚岩を登ります。
鉾岳(ほこたけ)は西側に巻きます。
横岳へ
天望荘からは標高2,829m、八ヶ岳で2番目に高い横岳へと向かいます。横岳と一言で言っても実際は、1枚目の日ノ岳、2枚目の岩塔・二十三夜峰。他には鉾岳(ほこたけ)、石尊峰(せきそんほう)、三叉峰(さんしゃほう)、無名峰、奥ノ院と連なる山々の総称となりますね。いつも何の気なしに通り過ぎてしまうので、今回は意識して写真を撮ってみました。
赤岳・中岳・阿弥陀岳
横岳(日ノ岳)から撮った赤岳・中岳・阿弥陀岳。わたしの中で「ザ・八ヶ岳」な一枚です。手前左下にある岩塔が二十三夜峰ですね。こうしてキチンと名前をつけて見てみると、より一層目立ってきますね。
鉾岳から石尊峰(左上)へ
三叉峰
無名峰(2830mピーク)と奥ノ院
奥ノ院(左のピーク)ビクトリーロード
横岳主峰・奥ノ院山頂(標高2,829m)
鉾岳を西から巻き、石尊峰を横目に三叉峰へ。三叉峰を越えたところからは、先ほど赤岳から見えた杣添尾根へと分岐します。杣添尾根分岐からは無名峰、横岳主峰・奥ノ院と続いて横岳コンプリート。ちなみに横岳山頂標識は、奥ノ院山頂にありました。ここからは富士山、南アルプス、中央アルプス、北アルプスと、すばらしい景色が見れますよ。
横岳の急坂を下る。ココが今日一番ヒヤッとしたところ(ハシゴの下り怖いです)。
横岳・カニの横ばい
大同心。小同心は撮り忘れました。。
奥ノ院を振り返る
実はカッコいい山、横岳
奥ノ院から次の硫黄岳への道のりは、岩稜の急坂を下ります。途中にはカニの横ばいなどもあり、クサリがあるとは言え十分注意して下りましょう。ちなみに横岳、こう言っては何ですが、普通に登山しているだけですと「赤岳と硫黄岳の間の山・通過する山」と言ったちょっと目立たない存在になってしまいがちなのですが、いろいろ知るとなんとも奥深い。大同心、小同心などクライミング、上級者向けのバリエーションルートもありますし、一つ一つの峰も意味がある。もしかしたら八ヶ岳の中で一番スゴイ、カッコいい山なのでは?と思う今日この頃です。
横岳を振り返り見る
硫黄岳へは台座の頭を巻いて行きますが、その前に。横岳を振り返って見てみましょう。1枚目は手前から奥ノ院、無名峰、三叉峰でしょうか。2枚目は岩峰が荒々しい。鬼の頭のようですね。コチラも横岳を撮った一枚になります。いろんな角度からいろんな姿に見える。やはり横岳、奥深いですね。
硫黄岳
南側から見た硫黄岳のイメージは、「たおやかな」。そう言うイメージが頭にありました。しかし視線を少し左、西側に向けて見てみるとそこにはジョウゴ沢火口。一気にイメージが変わります。この先出てくる爆裂火口も合わせて見ると、「断崖絶壁」「荒々しい」など真逆の言葉が浮かんできます。どちらも硫黄岳、なのでしょうね。一度で2度楽しめる、コチラもすばらしい山です、硫黄岳。
7つのケルンに導かれ
硫黄岳山荘に一旦下ったそのあとは、今回の南八ヶ岳最後の山・硫黄岳を登ります。荒々しいジョウゴ沢火口を左手に見ながら、7つのケルンに沿って登ります。
硫黄岳・爆裂火口
硫黄岳山頂から見る爆裂火口。この景色を目の当たりにすると、昔は日本で一番高い山だった。富士よりも高い山だったと言うのが信じられるような気がします。
信州百山・硫黄岳山頂(標高2,760m)
広いひろい硫黄岳山頂。以前きた時はここで雷に会いました(怖かった)。今回は良かった、晴れですね。久々にのんびり出来そうです。硫黄岳からはこれから下る赤岩の頭・赤岳鉱泉への道と、夏沢峠・天狗岳へと至る道と分かれます。夏沢峠の方は未踏の道なので、いつか必ず歩きます。
硫黄岳を振り返り見る
硫黄岳山頂からは赤岳鉱泉へと下山します。正面には突然現れた砂浜のような赤岩の頭。左手には今日歩いてきた横岳・赤岳と、中岳・阿弥陀岳まで続くザ・八ヶ岳の稜線が。右手には峰の松目が見えますね。絶景が続きます。いやそれにしても本当に今日は眼福づくしです。1つ上の写真は赤岩の頭からの硫黄岳。コチラから見るとまた雰囲気が変わりますね。3度おいしい硫黄岳。あっぱれ。
赤岳鉱泉、北沢から美濃戸口へと
赤岩の頭からは再び樹林帯へと潜ります。一言で言うなら、”長い”です。ここは修行と割り切って、ジグザクしながら下りましょう。赤岳鉱泉は以前お世話になりました。冬はアイスキャンディありますし、温泉・ステーキ、最高ですね。ぜひ宿泊してみてください。赤岳鉱泉からは登りで使わなかった柳川北沢を通り、美濃戸山荘に下山します。
美濃戸山荘
北沢の壥堤広場を過ぎてからは、車も通れる道になります。ひたすら延々と車道を歩く。ちょっと退屈な時間です。30分も我慢すれば今回のゴール地点、美濃戸山荘に到着するのでがんばって歩いて行きましょう。
やはり、すばらしき山「八ヶ岳」
言わずもがな。だれもがわかっていた答えを書いてしまいました。しかし本当に、北アルプスをはじめとする雄大な景色にも引けを取らない、見事な景色がここにはありました。縦走をするも良し。あじわい深い山々を、ひとつひとつじっくり堪能するも良し。噛めば噛むほど味が出る。すばらしき山、八ヶ岳。まだまだ未踏のコースはたくさん。次はどこから登りに行こうか。
今回使用したカメラとレンズ