晩秋の那須岳
[山域] 北関東 [CT] 6時間50分 [距離] 15.2km [登り] 961m [下り] 961m [日程] 日帰り
こんにちは。kara(@karalog2018)です。自分がブログを書いていたことも忘れそうになるくらい久々の更新です。今回は「晩秋の那須岳」。10月、ハロウィンの頃の山行です。本当は「錦秋の那須岳」と言った真っ赤に燃える紅葉を狙っていたのですが、タイミング難しいですね。1週間ズレただけでも全然違う。SNSで見頃の報告があったので、まだ紅葉見れるかな?と思い登って来ましたが、やはりちょっとだけ遅かったようで。それでも秋の名残とでも言いましょうか、ところどころに紅葉が。これはこれで乙かも知れないですね。
はじまりは沼原池、日の出平登山口から。樹林帯を登ります。
しばらく進むと見えてきました、那須岳。
那須岳が見えたと思ったら再び樹林帯。姥ヶ平下に到着です。
沼原、日の出平から茶臼岳へ
日が昇る前、今日もいつものメンバー、hirooneと共に登山開始。コースは今回はじめて登りました。沼原池、日の出平登山口から姥ヶ平を経由して、茶臼岳を登るコースです。紅葉の時期の那須岳は尋常じゃないくらい混みますからね。いつも使っているロープウェイ側、峠の茶屋からのコースは避けてみました。結果は大成功。朝の3時前に沼原池、沼原湿原の近くの沼原駐車場についたのですが、うちの車含めても10台もいない。100台くらい停められる駐車場、しかも無料なので、これは穴場ではなかろうか!などとちょっと幸せな気分を味わえました(と言いながら、下山した頃には満車・路駐の嵐と大変なことになっていたので、やはり早め早めが良いですね)。沼原からの登山道は姥ヶ平までは樹林帯です。登りは日の出平登山口まではほぼフラットで、日の出平をすぎてから本格的な登りがはじまります。1時間ほど登れば木々の間からチラリと那須岳(茶臼岳)のお姿が。もともと茶臼岳は迫力のある山容ですが、コチラ側、西側からだとさらに凄みが増した気がします。うん、わたしはコチラの方が好きですね。
ひょうたん池と逆さ茶臼岳
朝日岳方面を望む
紅葉の名所・姥ヶ平(うばがだいら)
「姥ヶ平」最高です。那須岳の紅葉を見るならココ。と言われる理由がわかります。姥ヶ平は開けているのでドドンと目の前に茶臼岳。あいにく紅葉は終わりかけでしたが、それでもこの迫力、景色は感動ものでした。近くにあるひょうたん池からは、風がなければ逆さ茶臼も見れちゃいますし、どこを切り取っても絵になる場所です。紅葉全盛期はさぞ凄いことになるのだろうなと。ベタ褒めの姥ヶ平ですが、1点だけちょっと注意点がありまして。これはわたしのリサーチ不足、まさにその状態になってしまったのですが、姥ヶ平、日の出の時間に来てしまうと、見事に逆光になってしまいます。茶臼岳のうしろから日が昇るので、うまく撮らないと茶臼岳が真っ黒!なんてことに(影になります)。自身の撮影技術云々もありますが、日がもっと高く昇った時に来た方が、より良いのかなと思った次第です。
姥ヶ平から茶臼岳山頂へ
振り返ると裏那須の山々
牛ヶ首付近を歩く登山者
牛ヶ首(うしがくび)
姥ヶ平からは茶臼岳山頂を目指します。先程の樹林帯とはうって変わって、岩と砂礫の道、姥ヶ坂を登ります。無限地獄と呼ばれる場所からは噴煙が常に噴き上がり、那須岳は火山なのだな、とまざまざと見せつけられているようでした。そんな景色を目の前にしながら30分ほど登って行くと、石の立派な標識がありました。どうやらここが牛ヶ首。ここが首なら山頂は頭?たしかに牛の頭に見えなくもない?
牛ヶ首から頭(山頂)を見上げる
峰の茶屋跡へと続く西面を巻くトラバース道
牛ヶ首から背中(日の出平・南月山)へと続く稜線
牛の背(日の出平・南月山)へと続く稜線
牛ヶ首からは複数の道へと分岐します。茶臼岳の西面を巻いて峰の茶屋へとトラバースする道。南面を巻いてロープウェイ駅へとトラバースする道。そして日の出平・南月山へと続く道。ヤマレコの牛ヶ首の説明で、「山頂が頭、牛ヶ首がその名の通り首ならば、日の出平・南月山は牛の背になる」という説明を見て、なるほどなと。随分育った牛だなと。このあたりの食事処では那須牛が出てきますが、それなら那須岳は那須牛の王様。なんだかお腹が空いてきましたね。
今日一番の紅葉スポット
茶臼岳南面のトラバース道を行く
左手を見上げれば王冠のように見える山頂
振り返れば南月山
この道、好きです。
雲海の下には那須のまち
那須ロープウェイへ
南面をぐるりと巻いて那須ロープウェイ
首から頭を目指します。西面、南面、どちらから巻いても良かったのですが、「トイレに行きたい」と言うことでちょっと寄り道、那須ロープウェイ。このぐるりと南側を巻く道、初めて歩いたのですが、とても気持ちが良い道でした。眼下にはうっすらと雲海。そのさらに下には那須高原、那須町ですかね、見えていました。はじめの樹林帯、姥ヶ坂の岩の道ともまた違った、開放感のある広々したトラバース道。おすすめです。
それではあらためて茶臼岳山頂へ
右手に朝日岳を眺めながら
空がとてもステキです。
茶臼岳ビクトリーロード
山頂の鳥居と青い空
那須嶽神社
茶臼岳山頂(標高1,915m)
那須ロープウェイ駅から、あらためまして茶臼岳。山頂へと向かいます。ここが最後の頑張りどころ。右手にかっちょいい朝日岳を眺めながら、岩と砂礫の道を登ります。山頂部には鳥居と社(やしろ)。那須嶽神社、とのことです。那須温泉神社(なすゆぜんじんじゃ)の奥宮だそうで、”おんせんじんじゃ”ないですからね!”ゆぜんじんじゃ”と読むそうですよ。
山頂から見た南月山、その先にあるのは白笹山かな?
裏那須(流石山、大倉山、三倉山)の稜線
三本槍岳へと続く稜線
今日は空ばかり撮っている。
茶臼岳山頂からの大展望
茶臼岳山頂からの展望をご紹介。北側には那須五岳のうち、朝日岳から三本槍岳までの山々が見え、北東にはいつかは行ってみたい!流石山、大倉山に三倉山など裏那須の稜線が続きます。南側には那須五岳の残り2山。南月山に黒尾谷岳と、那須の山々が続きます(黒尾谷岳はこの時は分からなくて写真に納めることできませんでしたが、そもそもここから見えるのかしら?)。いや〜、茶臼岳展望良いです。那須をぐるっと一望できる、大展望がそこにはありました。
お鉢巡り
茶臼岳山頂はお釜をぐるっと周れます。今日は牛ヶ首からもぐるっと周りを歩くので、いろんな角度から茶臼岳、見れますね。
茶臼岳から見る剣ヶ峰と朝日岳
朝日岳、鬼面山
朝日岳
茶臼岳山頂お次は峰の茶屋跡。コチラは避難小屋となりますね。峰の茶屋の先には剣ヶ峰、朝日岳へと続く道。時間があれば、コチラも歩いてみたいところですが、今日は見るだけに留めておきます。いやそれにしても、朝日岳、ちょっとかっこよくないですか?登ったのは4、5年前になっちゃいますが、夏ですかね、また登りに行きたいですね〜。
ぐるりと周って牛ヶ首へ
茶臼岳の東面をトラバースしていきます。
朝日岳、三本槍岳を振り返る
吹き出す噴煙
姥ヶ平を眼下に望む
ひょうたん池
吹き上がる噴気
無限地獄
茶臼岳の北側、峰の茶屋から東面を巻いて、再び牛ヶ首へと向かいます。途中、絶え間なく噴気が噴き上がっている無限地獄のそばを通るのですが、結構近くを通るので、ちょっと怖くなっちゃいました。南側のトラバースの道とはまた違った、火山らしい景観の道になりますね。
牛ヶ首、南月山の稜線
再びの牛ヶ首。人が増えてきましたね。
日の出平、南月山へ
日の出平(だいら)、なのに登る。
日の出平から見た茶臼岳
牛の背から見た茶臼岳
牛ヶ首お次は那須五岳の一山である、南月山(みなみがっさん)向かいます。途中日の出平、と言うところを通るのですが、平(だいら)と言っても登ります。しかも低い木々が周りにあるので景観はそこまでありません。とは言え後ろを振り返れば茶臼岳の勇姿が。今日は本当にいろんな場所から茶臼岳を見てます。こんなに茶臼岳に向き合ったのははじめてなんじゃないかな(何回も茶臼岳を登ってますが、登ってる最中はその山の全貌はなかなか分からないですからね〜)。
うつろいゆく那須の空
南月山、森林限界の稜線
南月山山頂
山頂標識と南月山神社
南月山山頂(標高1,775.7m)
南月山(みなみがっさん)山頂到着。期せずして、那須五岳のうち4山制覇。登っている時は実はここが那須五岳に数えられるとは知りませんでした。下山して、ブログを書いていてわかったパターン。コチラ南月山の山頂北側斜面は森林限界を越えていて、茶臼岳まで続く豪快な稜線は一見の価値アリ。あいにくこの日、この場所からは雲が増え始め、茶臼岳隠れがちだったのですが、青空だったらもっとすばらしい景観だったのでしょう(いつかリベンジしたいです)。
白笹山を経て沼原池へ
白笹山の左手に見えた、おそらく黒尾谷岳
黒尾谷岳、白笹山
南月山からは、黒と白に分岐します。東(南東ですかね)に行けば、那須五岳の最後のひとつ、黒尾谷岳(くろおやだけ)へと続きます(コチラは次回以降のお楽しみ)。西、南西に向かえば白笹山経由して、今回われわれがスタートした沼原池へと下山できます。正直、南月山から白笹山、白笹山から沼原池の道のりは、「笹が深く」、「ぬかるんでいて」、「展望ほとんどありません」でした。くだりに使うよりは登りで使った方がまだ良いのかな?が個人的な感想です。
茶臼岳、秋の名残を楽しむ山行
はい、と言うことで那須岳、茶臼岳の山行でした。紅葉真っ盛り!とは行きませんでしたが、秋の名残を感じる良い山行だったのではないでしょうか。中でも「姥ヶ平」はタイミング見計らって、是非とも再チャレンジしたい場所です。また、茶臼岳をいろんな場所から眺めてみる。これはまたおもしろい体験だったなと。姥ヶ平からの茶臼岳。南月山からの茶臼岳。いつも登っている峠の茶屋からの山容とはまた違った茶臼岳が楽しめました。まだ見たことがない方は是非とも足を運んでみてください!
今回使用したカメラとレンズ