編笠山・権現岳・三ツ頭
[山域] 八ヶ岳 [CT] 07:24 [距離] 11.8km [登り] 1402m [下り] 1403m [日程] 日帰り
こんにちは。kara(@karalog2018)です。今回は久々ですね。八ヶ岳の南に位置する編笠山・権現岳・三ツ頭の山行となります。前回、おととしは見事に編笠山山頂からガスってしまい、虚無な山行となりました。今回は快晴!はじめて編笠山・権現岳の「本気の力」見た気がします(笑)。コースは観音平からスタートし、編笠山を登って権現岳へ。下山は三ツ頭を経由して、最後はもとの観音平。編笠山の原生林、権現岳・三ツ頭からの最高な展望と贅沢なコースを歩いてきました。
観音平から押手川、編笠山を登ります。
8月の朝は早い。時刻は5時を過ぎたころ。すでに太陽が昇りはじめ、わたしたちも山行をスタートさせました。メンバーはわたしといつものhiroone。今回の山行は前回と同じく観音平からのスタートで、まずは編笠山を登ります。はじめは緩やかな登りが続き、樹林帯の中を歩きます。40分程度で「展望のない」雲海展望台に到着。そこからさらに30分ほど登ると、こちらも「水がない」押手川へと到着しました。「押手川」の名前の由来は、「押すと水が出るほどにコケがみずみずしい」とのことだそうで、なるほど深い。おもしろい(少しでも詐欺だ!と思ってしまったことは、そっと胸の内にしまっておきます)。
編笠山原生林
編笠山山頂までの道のりは、八ヶ岳らしい苔むした原生林が続きます。3枚目はホシガラスでしょうか。他にもたくさんの鳥の声など、いろいろな音が息づいていました。この日は夏らしいカラッとした天候となりましたが、違う季節や雨のあとなど、いろんな時に来てみたいですね。
山頂まであとちょっと!
編笠山山頂(標高2,523.9m)
押手川からは2つの道に分岐します。ひとつは編笠山を巻いて直接青年小屋に向かう道。もうひとつは今回選んだ、編笠山を登りその後青年小屋へと下る道。こちらの道は、先ほどとはうって変わって石の急登が続きます。急登を登ること1時間。ハシゴを登って看板(3枚目)を越えれば、火山岩の広い、ひらけた山頂に到着します。山頂標識のうしろには、それは見事な八ヶ岳の山々。これから登るギボシ・権現。左手には赤岳・中岳・阿弥陀岳。いやはや、絶景です。
南アルプス
南八ヶ岳の山々から振り返って反対を見ると、街を挟んで南アルプス北部の山々が一望できます。鳳凰三山、北岳に、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳などなど。今年2020年は南アルプスに登れないので、こうやって眺めれるのはなんともありがたい話ですね。
ギボシと権現岳山頂
青年小屋とラブランコ
遠い飲み屋、青年小屋
編笠山山頂から一旦下り、青年小屋へと向かいます。小屋前のしばらくは、大きな岩がゴロゴロあるので落ちないように気をつけましょう。そしてコチラ、青年小屋。「遠い飲み屋」の青年小屋です。実はわたし、下戸なのですが「山で一杯」には憧れがあります。味は正直わからんのですが、いろんなお酒をちびちびと。楽しくみんなと語らってみたい。
ノロシバ
青年小屋で休憩したのち、権現岳へと歩を進めます。20分ほどでノロシバに到着。漢字で書くと「狼煙場」でしょうか。ちょうどここから視界がひらけて展望さらに広がります。目の前にはドドんと西ギボシ、右手には権現岳山頂。これからあそこを登ります。
西ギボシ
編笠山(左)と西岳(右)
西ギボシ
西ギボシは岩の急登。けっこうな斜度の坂を登ります。途中にはクサリもあったりしますが岩落とさないよう注意しましょう。
権現から見る富士の山
コチラはギボシを登っている最中に見えた富士の山。1枚目は権現岳山頂と三ツ頭、その先に富士の山。2枚目、富士山と南アルプス。いや〜やはり富士山は、どこから見ても威厳があります。
編笠山と南アルプス
きれいな編笠。見たとおりですね編笠山と南アルプスの一枚です。個人的にはお気に入りの一枚。
東ギボシのクサリ場
クサリ場から見える富士の山
東ギボシ
西ギボシを登りきると、姿をあらわす東ギボシ。ギボシの頂は登らずトラバースする形で、権現岳山頂を目指します。見た目は少し怖そうですが、クサリもあるので思ったよりは苦労はしませんでした(とは言え十分ご注意を)。
擬宝珠岳(ぎぼしだけ)山頂(標高2,700m)
漢字で書くと「擬宝珠岳」。なかなか読めない名前です。権現岳は双耳峰で、権現岳山頂(山頂標識のある東峰)と、コチラの擬宝珠岳(西峰)から成り立っているそうです。と言うことで、まずは双耳峰1つ目の、擬宝珠岳を登頂完了です。
権現岳、三ツ頭、富士山
西峰から見る東峰。手前に見える小屋は権現小屋で、右上の岩のある辺りが権現岳山頂。そこから三ツ頭、富士山と、どこまでも展望が続いています。
八ヶ岳とキレット
権現岳から見えた南八ヶ岳。1枚目と3枚目は、旭岳からキレット越えて、赤岳、中岳、阿弥陀岳と続きます。うしろには横岳や硫黄岳も(少し)見えていますね。2枚目はさらに北側にある北八ヶ岳。蓼科山に北横岳と遠くの山々まで見通せました。
権現小屋
権現岳山頂ふもとにある権現小屋。今年はコロナの影響もあってか小屋は営業していませんが、いつかはここにもお邪魔したい(詳細は八ヶ岳観光協会などの情報をお確かめください)。
山頂から見た東ギボシ
権現岳山頂の鉄の鉾
見つからなかった権現岳のもうひとつの標識(写真は2018年のものです)
権現岳山頂(標高2,715m)
双耳峰の2つ目東峰、権現岳山頂登頂です。山頂の岩の上には鉄の鉾がありました。同じく看板もあったはずなのですが、どこかに行ってしまったのか、ちょっと見つけることできませんでした。いや〜それにしても。快晴登頂成功ですね。おととしはほんとうになにも見えなかったので、感謝感激・感無量です。日頃の行い良いからですかね。
権現岳に咲く花々
ギボシ・権現岳山頂で見つけたお花たち。写真の紫の花は、イブキジャコウソウにタカネナデシコ。紫といえばヒメシャジンも咲いていました。他には白いお花でウメバチソウやコバノコゴメグサも咲いていましたよ。
三ツ頭へ
権現岳から三ツ頭へと下山します。桧峰神社を越えて行き、富士を見ながらの下りです。三ツ頭への道のりは狭い急坂もあったりするので十分注意しながら下りましょう。
三ツ頭山頂(標高2,580m)
三ツ頭山頂も、絶景でした。先ほど登った権現岳に、阿弥陀岳・中岳・赤岳と揃い踏み。圧巻の景観でした。権現岳が見る位置によってこんなにも違った形に見えるのもまたおもしろいですね。
振り返り見る権現岳
遠くに見える青年小屋
木戸口公園
ヘリポート跡
笹すべりの先のお花畑
2回目の雲海の標識(展望なし)
八ヶ岳横断歩道
三ツ頭からは再び樹林帯に入ります。公園はどこだろう?の木戸口公園に、ベンチがポツンとヘリポート跡。その後笹すべりを下り続ければ、八ヶ岳横断歩道へと合流します。この八ヶ岳横断歩道は、これから向かう観音平を起点とし、三味線滝やつばめ岩など見所たくさんある道で、全長は約16kmの美し森まで至る道だそうです。美し森は真教寺尾根や県界尾根、赤岳へと続いていく場所なので、いつかそこからも八ヶ岳登ってみたいですね(行きたい場所ばかり増えて行きます)。
観音平
八ヶ岳横断歩道、アップダウンを繰り返し、スタート地点の観音平へと戻ってきました。基本緩やかな下り坂の道ですが、最後のさいごが急登で、ちょっと体力残しておかないと、かなりシンドい目にあいます(経験者は語る)。なにはともあれ無事に下山が完了できました。これにて編笠山・権現岳の登山終了おつかれさまです。
いつかは。南北八ヶ岳大縦走
編笠・権現・三ツ頭、どこもかしこも絶景でした。今回登ったことにより、いつかやりたいと思っていた南北八ヶ岳縦走の憧れが一層強くなりました。とは言えまだまだ八ヶ岳も行ったことがない場所がたくさん。まずはそちらを楽しんでから、ですね。それと他には野鳥や草花ももっと詳しくなりたいです。特にお花はうまく写真に収めることから。ボケすぎちゃってどの花がなんのお花か判別不能(涙)。写真といえば、わたしの尊敬するフォトる?のickwさんが、同じ日に編笠山に登っていたそう。こんなことってあるんですね〜。今回はお会いすること叶いませんでしたが、いつかはお会いしてみたいものです。なにはともあれ南八ヶ岳の最南端、編笠山・権現岳・三ツ頭、堪能することできました!
今回使用したカメラとレンズ